【ミキシングメモ6】 VUメーター、音圧競争、リバーブ処理など

今回もミキシングに関しての雑多な知識をまとめます。個人の学習メモです。

リバーブとVUメーターの数値と音圧について。ちゃんとVUメーターの数値を見ておくこと。

昔はリバーブをガンガンかけて、グウァングウァンという感じのサウンドが人気でした。今はリバーブの少ない残響音だけを伸ばす方法が主流です。今度歌モノを聞くとき、リバーブを意識して聞いてみましょう。

音を調整する際、VUメーターは必須です。holdの値も設定して5秒ぐらいにしましょう。しっかりメーター見て音量バランスを調整していくことが重要です。

現代は音圧を稼がないと埋もれてしまうため、-12dBFほどが標準となっていて、大きい音量が求められています。ダンス系とかの激しいの曲なら-12ほどですが、やはり-12は大きいので普通の曲なら-14,-15,-16でも良いぐらいです。これらの数値はVUメーターの0の設定値(マイナスの数値を基準の0の位置と決める処理)のことです。この0の設定値は音が割れないように余裕を持たせましょう。例えばVUの0を-12で合わせれば、実際に書き出した際、飛び出した音がでても大丈夫な余白、空間が12も生まれることになります。マスタリングの際に余裕が生まれます。

なお、ビートルズの時代は-18dBでした。ビートルズの時代は音量がこれだけ低くても良かったのですが、音刺激に溢れる現代だとこの程度の音量だと埋もれてしまいます。現代は音圧競争が激しい時代と言えます。

リバーブ(残響)は何のためにつけるのか?

残響はなんのためにつけるのかというと、音色をなじませるためです。普通はリバーブやディレイをかけないと音が浮いて聞こえます。そこの音だけ目立って聞こえてしまうわけです。

音色をトラックになじませるためにこうした処理を入れます。逆に言えば、残響音が減ると、その分音が目立つことになります。

また、現代は残響を少なくしたり、無くしたりするのが主流となっています。中にはER=アーリーリフレクションしか使わない楽曲も登場しています。言い換えれば残響部分=テイルを無くしていく方向になっています。

特にかわいい系(萌え系)やアニソンの楽曲は、昔主流だったグウァングウァンという音響が似つかわしくないために、テイルを無くし、ERのみを使った楽曲がメインです。

リバーブ(音響)では元の音がどれだけ広がっているかを判断材料に、足りなければ広げていく、狭ければ広げていくのが基本です。

現代はテイルを無くしたりするのが流行っています。残響がないほど音の幅は狭くなります。そこで残響を付けるにはどのように音をいじっていくのかと言うと、元の音を直接いじるのでは無く、残響音を伸ばしていきます。Stereoエンハンサーなどで残響音を伸ばす処理を行います。残響音をエンハンサーなどで左右に広げて広さを補ってトラックになじませていきます。

その際、残響を視覚化したScope(スコープ)で見てみましょう。耳だけで判断するのではなく、Scopeで視覚的に覚えるのが一番です。自分でうまくいったときの残響=スコープの感じを目で見て体で覚えておきましょう。スクショを取ってそのときのスコープを絵として残すのもアリです。

これならリバーブやディレイをかけなくとも、つまりER=アーリーテイルしかいじれる要素が無くても、自然な仕上がりが可能となります。

リンク集

https://steinberg.help/cubase_elements_le_ai/v9/ja/cubase_nuendo/topics/audio_effects/audio_effects_insert_effects_copying_t.html
Cubaseのオーディオエフェクト、insertに差した効果のコピペの方法。重要。