今回もミキシングの知識を雑多にまとめます。個人的な学習メモです。
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サイドチェインとは?
ベース(bass)の音から特定の周波数でコンプをかけるかどうかを指定できる機能です。低音は音の動きがノロマで、高音はキビキビ動く特徴があり、コンプレッサーは低音部は反応しにくく、高音部は高速で動きます。どの周波数で動かすのかを指定することで、意図したコンプの挙動が設定できます。
パラレルコンプレッサーとは?
音量の大きな部分と小さな部分との差を少なくするのがコンプレッサーの役割です。最近の流行はMixする時にパラレルコンプをかけることです。
パラレルコンプとはは、コンプをかける音とかけない音を自動的に判別してくれるもの。Mixの値をいじると設定できます。
アタック感を出しつつも、自然な感じを出したいときに使います。特に自然な感じを出したいバイオリンや人の声を調節したいときに使うのが特に効果的です。
バンドパスフィルタについて
バンドパスフィルタとは必要な範囲の周波数のみを通し、他の周波数は通さない(減衰させる)機能です。バンドパスの設定はpeakをいじるのと似ていますが、かかりかたが違います。コンプの反応する反応開始時点(トリガー)のみにイコライザーをかけたい場合や、切り抜いた周波数の箇所だけコンプをかけたい場合に活用します。
ベースでハイカットをする理由
ハイカットはベースの高音部でコンプやイコライザーなどが反応してしまうのを防ぐために使います。必要な周波数の音だけ通すバンドパスを使うと良いでしょう。高音域の高い周波数の成分にイコライザーが敏感に反応してしまうので、低い音域だけかけたい場合にハイカットをします。ベースに高音域が含まれている場合は特に注意して調整することを意識しましょう。
上達のコツ:プリセットの理由を考え、模倣する。
製品を購入したときに既に設定されているプリセットの設定は、メーカー側が設定したものですが、それぞれの数値にプリセットとなった理由があります。どうしてこのプリセットの設定はこのように設定されているのだろう?と考えてみます。その背景には理由が必ずあり、それを模倣してみることが音響センスの上達につながります。
もう一度ピンクノイズ
ピンクノイズ(視覚的に見ると右肩下がりの音の波形)は単純に音を良くするための基準を提供するものです。目安となる仮のゴールで、最終的には目指す音響効果、ミックス全体の中での相互関係を重視して調整して行きます。ピンクノイズに合わせる事で誰でも及第点の音響が作れますが、パーフェクトにはなりません。
ディレイエフェクトの使い方
ディレイエフェクトは、音を自然に近づけるために使います。ディレイは跳ね返ってくる音を再現するものです。反射された音は劣化しているため、原則ディレイ部分の音を劣化させていく工程と言えます。逆に言えば、ディレイで良い音のままだと悪目立ちします。自然界において、反射音で劣化していない音は存在しません。また、ディレイについてるEQ(イコライザー)はしょぼいので、EQを別に差し、単体のEQをさらに重ねましょう。なお、FXチャンネルでディレイを差していきます。
音が団子になるとは?
ミキシングでいう音が団子になるとは、音の波形が団子状にゴテゴテしてしまう状況のことです。メイクアップ(MakeUp)の数値でAutoを外して自分で調整するようにすることで対策します。EQについては、アナライザーがあるものでハイパス、ローパスをいじれるタイプがおすすめです。アタックは小さくして、変なアタックを作らないようにします。原則としてMakeUpはAutoを外して自分で調整して行きましょう。
プリフェーダーとポストフェーダーとは
Sendで音の信号を送るとき、フェーダーはすべてポスト(post)で使います。フェーダーにはプリフェーダーとポストフェーダーがあり、プリフェーダーはコンプやEQでいじる前の裸の音、先頭の音をいじる時に使います。ポストフェーダーはエフェクトがかかった後の音、コンプやEQをかけた後の音をいじる時に使います。
リバーブ演算(コンボリューション)リバーブとは
演算リバーブは別名コンボリューションリバーブともいい、写真表現のようなリアル志向のリバーブをかける事が出来ます。リアルなホールの音響を再現できますが、その分現実にあり得ない状況を想定したリバーブをかけることは出来ません。部屋(ホール)の大きさ・サイズの秒数は説明書に書いてあることが多いです。リバーブはアーリーリフレクションとテイルの数値に注目しましょう。
その他メモ
・コンプのRatioの数値は4で始める。
・ベースがモノラルなら、ディレイもモノラルにする。
・Peakリダクションとシュレッショルドは反比例の関係。