オブリガートフレーズとは

オブリガートフレーズとはメインメロディが途切れたときに入れ替わりに登場する単音の短いフレーズのことです。華やかなメインメロディがなりを潜め、空いてしまった隙間をここぞとばかりに埋めるパートです。

オブリガートは曲の充実感を高める。

オブリガートを使う事は曲の充実感に繋がります。

明確にメインメロディがあるのがポップスです。そのデッドスポットを埋めるのがオブリガートです。クラシックのフーガのようにお互いに競い合うような対等なフレーズとは違います。

それまで中心的に聴こえていた存在が途切れるので、オブリガートの箇所は一時的な焦点として中心的な存在となります。例えばメインメロディが一息つくと、それまで黒子に徹していたベースが目立ちます。そのベースをオブリガートとして引き立てるのか、それとも別のオブリガートフレーズを入れる事で何とか場を乗り越えるのか、創意工夫が試される箇所です。

シンセ音によるオブリガート

最も簡単なオブリガートフレーズは、オブリガートフレーズを演奏するために設定された特定のパートがある場合です。ほとんどの場合シンセサイザー的な音色で演奏されます。オブリガートの為に新しい楽器や音色を用意すると目立つので特定の楽器のシミュレーションよりはシンセ特有の音を使ったほうがいいでしょう。

なお、始まりは特にメインメロディの終わりに合わせる必要はありませんが、繋ぐ場合は必ず最後まで演奏します途中でオブリガートフレーズが終わってしまうと逆効果になり、聴き手に「アレっ?」と思わせてしまいます

音色は立ち上がりが早く輪郭のはっきりした減衰音を選ぶのが基本となります。音の性質がピアノやギターに近い減衰音で、明確にシンセ的な音色です。立ち上がりが早いとは音の出始めの直後に音量のピークが来るもの輪郭がハッキリしているのは高周波成分を含み、こもって聞こえないものです。キラキラ音なども良いでしょう。

ポップスはとにかく分かりやすくするのが重要なので明確にメインとサブが分かれているように構成します。

ギターによるオブリガートフレーズ

ギターの場合はカッティング奏法の合間のアルペジオがオブリガート的な効果を持ちます。イレギュラーな演奏が挟み込まれることで規則的に繰り返すパターンの演奏の頭が欠けてしまいますが、バンドアレンジをする時には良しとされるのが一般的です。

カッティングやアルペジオの合間の単音フレーズが最も典型的なオブリガートとなります。チョーキング演奏等を多用した即興的(インプロビゼーション的)なフレーズとなります。

ピアノによるオブリガートフレーズ

ピアノは簡単に複音を作れるため、敢えて単音で演奏するのは極めて稀になります。複数同時音、ポリフォニー的な要素を絡めたものや、単音フレーズを膨らませたような形のどちらかである場合が多いです。

参考

オブリガート(クラシック音楽) Wikipedia