リズム隊とは、バンドを始めとするアンサンブルの中で楽曲の根幹となるリズムやビートを担当するパートの総称です。今回はドラムス基礎で扱った内容に加え、ベース楽器の知識も踏まえてリズム隊について見ていきます。
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ベース(Bass)とは
ベースとは楽器名であり、役割名でもあります。楽器としてのベースは弓で弾くコントラバスや指で弾くことを前提としたウッドベース、ギターの仲間であるエレキベースなどがあります。ウッドベースは楽器の大きさにより豊かな音量を得ますが、エレキベースは電気増幅によって音量を得るためコンパクトなサイズです。一定のピッチを持つ楽器では、バンドアンサンブルの中で最も低い音を出す役割で共通しています。
単音楽器として扱われ、弦の途中で指を押えることで長さを変えてピッチを変えます。複音の演奏も可能ではありますが低音域での和音は協和音程でも綺麗に響かないため使う場合は比較的高めの音域で短い時間だけ用いられます。
近年では5弦のベースが使われることもありますが、基本は4弦です。
エレキベースは指で弾く場合とピック(小さな片)で弾く場合の2種類あります。指で弾く場合は弦を指の腹で引っかける場合と上から叩き付けるように弾く場合、引っ張ってベース本体にぶつける場合の3つの方法があります。それぞれ音色がことなるのでいろいろ試してみましょう。
フレット(fret)とフレットレス
弦の長さの変化を正確にするためのフレットという金属が埋め込まれている場合とそうでない場合があります。
フレットがない、指が押さえている範囲がそのまま弦の長さに反映されるのがフレットレスで、ウッドベースはフレットレスが標準でエレキベースはフレットがついているのが標準です。
フレットがこすり合う時のキュキュッという音をフレットノイズといいます。プレイステーションで発売されたRPGゲーム「クロノクロス」ではBGMにフレットノイズが多く多用されています。
(アル二村ホーム:光田康典)
ベースの基本パターン
ベース(Bass)はコード進行の和音感、ハーモニーの土台となる部分です。ルートだけを用いた単音連続のシンプルな連符が最も基本的な8ビートのパターンとなります。アクセントとなる1拍目と3拍目にも音符は存在し全ての強拍にジャストとなるように演奏されます。
シンコペーションを表現したいときは強拍のジャストとなるタイミングから音を抜くことで表します。休符にするのではなく、前にずれた音を伸ばした形で強拍のタイミングを塗り重ねるようなイメージです。
リズム隊とは
アンサンブルをするに当たって、和声感とリズム感が2大要素となります。和声感の基準はルートであり、リズムの基準は強拍の位置です。それぞれが何かの楽器で表されたとき、残りの全てがそれを基準に従います。
ベースの役割は和声感の基準となるルートを示すことですが、ドラムセットと協力して基本的なリズム構造を表す役割もあります。そのためドラムとベースのコンビネーションをリズム隊といって、ひとまとまりで扱われます。この二つが示す基準がバラバラだと全てがまとまらなくなるため、原則としてこの二つのリズムのアクセントパターンは同一であることが求められます。
アクセントを同じにするのはどちらかの楽器に合わせるのではなく、そもそも前提となる基本リズムがあり、そちらにドラムスとベースという二つのセクション(リズム隊)が合わせる形をとります。
実際に作る際には楽器を演奏しているときの勢いやインスピレーションもあるので、その場のノリでカッコイイリズムを作ってしまって、それを基準のリズムにするという方法ももちろんあります。作曲者としては基本となるリズムをどう設計しているかは常に念頭に置きましょう。