ビバップスケール(bebop scale)について

ビバップスケール(bebop scale)について

ビバップ(bebop)とは、1940年代に成立したとされるジャズの一形態です。ビバップスケール(bebop scale)とは、ジャズ音楽の特にビバップ期で多用されたコードスケールで、従来のアイオニアン、エオリアン、ドリアン、ミクソリディアン、メロディックマイナーに経過音を1つ加えて8音音階にしたものです。

ビバップスケールについて

ビバップスケールは4/4拍子では8分音階でスケールの音をきれいに小節内に収まり、スケールの構成上、演奏したときに安定したコード感を作り出せる事が可能なのでジャズのアドリブでよく用いられています

ジャズという範囲にとどまらず、他のジャンルの楽曲にも応用できるようにしましょう。

ビバップスケールの種類

ビバップスケールの種類は

ビバップドミナントスケール、
ビバップメジャースケール
ビバップドリアンスケール
ビバップメロディックマイナースケール
ビバップマイナースケール

の5種類があります。

・ビバップドミナントスケール
従来のミクソリディアンスケールにM7の音を加えたものがビバップドミナントスケールです。コードトーンが1音おきにあることが特徴です。コードトーンからスケールを演奏するとすべての拍の頭でコードトーンを演奏することが出来ます。これがコード感が出しやすい理由です。非常に明確なコード感を持ったメロディーラインを作ることが出来ます。

・ビバップメジャースケール
従来のアイオニアンスケール(メジャースケール)に#5(♭6)を加えたものがビバップメジャースケールです。○6のコードを使うことで、1音おきにコードトーンが弾けるためビバップドミナントと同じように弾けます。

・ビバップドリアンスケール
従来のドリアンスケールにM3の音を加えたものがビバップドリアンスケールです。Key=Cで、GとDの間に共通の経過音(ファ#)が加わることで、II-Vにて統一感を持った音使いが可能になります。

・ビバップメロディックマイナースケール
従来のメロディックマイナースケールに♭6を加えた者がビバップメロディックマイナースケールです。理論書によってはビバップトニックマイナースケールとも言われます。

・ビバップマイナースケール
従来のエオリアンスケールにM6の音を加えたものがビバップマイナースケールです。Key=Cに所属するGビバップドミナントスケールとDビバップドリアンスケールと同じ経過音(ファ#)が加わっています。同じ経過音を加えることで、統一感を出すのが狙いです。

これらのビバップスケールはジャズで多用されるものですが、それに囚われることなく自分の作曲技法の1つとして様々なジャンルの中に取り入れてみましょう。

参考・出典

・「作曲基礎理論 〜専門学校のカリキュラムに基づいて〜」 井原恒平 (Amazon)
Bebop scale(Wikipedia)
ビバップ(Wikipedia)