ベースのアプローチ

今回もベースラインについての記事です。

次のコードへアプローチするベースライン

メインのコードに対して法則性を持ちながら5thやオクターブ違いなど飾りの音を入れながらベースラインは形作られますが、次のコードへ向かうときの動きがぎこちなくなることがあります。そこで実際のベースの演奏では次のコードに切り替わる直前に次のコードへ向かう動き(アプローチ)を挟むことが行われます。

■2度進行によるアプローチ
順次進行でアプローチする方法です。一つの音が進行していく様子で、隣り合った音へと繋がるのであれば長2度でも短2度でも構いません。最短距離の短2度進行が連続する場合、調性外の音を経由することもありますが、ベースの役割として、調性外の音は余り多用しない方が良しとされます。

■5度下進行(4度上行進行)によるアプローチ
ある音にとって5度上の音は倍音成分の主成分となり、元の音にとって親和性が高い派生させた音と捉えることができます。そのため、進行元のある音を一旦派生させた先の5度の音と設定し、そこから5度下(4度上)に進行することで音が綺麗に収まるように設計するとまるで倍音が生まれた場所に戻ってくる感覚で強い説得力を持つ進行が可能となります。

ラ→レ
完全5度下(ラはレの5度上の音で倍音の主成分)

ド→ファ
完全4度上(ドはファの5度上の音で倍音の主成分)

この手法の場合、5度下(4度上)の音が調性内にない場合は使う事が出来ません。

実際に落とし込む

■2度進行のアプローチ
実際のベースラインで使われる2度進行のアプローチについて見ていきます。標準的な形はコードごとの最後の2つ3つの音符が次のコードに向かって動いていくパターンです。次のコードまで何度の間隔が空いているのかによって何拍目のオモテかウラかで動き出すタイミングが異なりますが上か下かを選ぶことである程度調性が可能です。アプローチの格好良さを優先して次のコードのベースの基本連打のオクターブ位置を調整します。

■5度下(4度上)への進行をプラスしたアプローチ
ルートの基本連打というベースに挟まれた飾りとしての5thを別にすると5度進行の音は次のコードへ進むためのアプローチとして使われます。5度跳躍下降した先の音が次のコードの始まりのルートの音となります。

次のコードの繋がりが5度下降進行、または4度上進行になるばあいはルートの連打だけの基本形の形を連続しても両者の間には強い繋がりを持って聞こえます。

もっと積極的に5度進行を組み入れたいのであれば、5度進行していく音へ向かって順次進行していく形もよく使われます。次のコードがAであれば、直前のコードのベースの音の終わりがEに向かうように順次進行していきます。E→Aで5度下降、4度上の強い進行の結びつきを感じる事が出来ます。

順次進行だけでつなげていくか、次のコードのルートに対して5度上の音を目指して進行していくかの二つのやり方でベースのアプローチの形をコントロールすることができます。

まとめ

・ベースは基本形のルート単音の連打でも充分役割を果たせる。
・まっすぐ歩いて目的地にまでたどりついても良いし(基本形)、途中、半音の寄り道をしても良い(2度進行)。
・途中近くの駅(次のコードのルートの5度上の音)へ行ってから、一気に目的地へ飛び移るのも良い(5度下降、4度上行進行)。
・ベースはあくまでルートを示すという大きな役割をしつつも、適度に遊びや動きを入れていくことが出来る。