曲の構成についての知識まとめ

今回は曲の全体の構成や転回を考えていきます。

曲を構成する各ブロックについて

曲のひとまとまりのことを楽節といいます。ポピュラー音楽ではあまり楽節という言葉は用いられる事は無く、ひとまとまりのブロックとして捉えています。

■イントロ
曲の一番最初に登場するメロディが始まらない部分をイントロといいます。基本的に1ブロックで構成されており、まれに2ブロックからイントロが成り立っていることもあります。

■導入部
導入部はメロディを含んで最初に登場するブロックのことです。Aメロの言い方が一般的です。

■展開部
導入部に続く新たなブロックを展開部、または単に展開と言います。Aメロの次なのでBメロと言います。

■サビ
最も盛り上がる印象的なブロックをサビと言います。英語圏ではコーラス部ということもあります。

■間奏
一通りのブロックが出そろった後にメロディが休んで楽器や伴奏のアドリブやソロが入る箇所を間奏と言います。複数回挟まることもあります。

■エンディング
メロディの出番が終わり、曲全体が終止するまでの最後のブロックをエンディングと言います。

全体の流れ

主なメロディがあるブロックがひと続きして、その合間に間奏が挟まれます。そのメロディのひと続き1回分を1(ワン)コーラスと呼びます。

1コーラスはサビまで上っていく上り坂をイメージすると分かりやすいでしょう。展開によっては下り坂になる場合もありますが、全体で見て必ず盛り上がるように構成します。聞き手の興味を持たせるために、刺激が徐々に増すような構造にしましょう。一方的に盛り上がり続けるよりも下がったり上がったりを繰り返すジグザグな構造を取り入れた方がゴールまでの流れは良くなります。

一度サビの盛り上がりまで行ったら、次のコーラスの盛り上がりの部分までを短くした方が間延びせずに聞こえます。

曲の盛り上がりとは

曲を盛り上げるためには以下の要素が必要です。

1,メロディが高くなる。そのブロック全体としてみた最高音がサビに入る。
2,音数を減らして伸ばす。
3,反復の単位を短くする。
4,分かりやすいコードを使っている。

音を高くするのはオクターブのように極端な跳躍は避け、2~3度程度上げるようにします。

ブロックの差別化

各ブロックはそれぞれの特徴を持たせることを意識します。必要以上に違いを持たせる必要は無く、ある要素だけを変化させるたほうが効果的です。

・符割りの特徴、長く伸ばす箇所、シンコペーションの箇所に違いを持たせる
・フレーズの長さ
・フレーズの出だしのタイミング
・反復の単位
・音型(上下の仕方)の違い
・音程要素の特徴、順次進行、コードトーンとノンコードトーンの割合、同音連続の頻度
・平均の音の高さの違い
・使うコードの違い
・コードチェンジのタイミングの違い

曲全体で言うと変化の幅は2オクターブぐらいに留めるのが適当と言えます。