【音楽の原点】空気の振動、音楽の素(もと)の話。

音は空気の振動であり、空気の波を鼓膜が感知して音を認識します。作曲に直に役に立つわけでは無いけれど、音を操る人なら知っておきたいそもそも音とは何か?についてみていきます。

音は空気の振動。

音は空気の振動であり、波形で表現されます。

波で表現される音の波形は、波の揺れ幅(振幅)が音の大きさになり、繰り返しの多さが周波数となり音程を表します。

さらに音色は波そのものの形で表現されます。

実際に楽曲で使われるのは振動が一定になった音です。音楽で使うような音を楽音と呼び、そうではない振動数の一定しない音を騒音と呼んだりします。

そして、無駄のない一定の音は自然界には存在しません。完全に一定の動きをした音は人工的に作り出された信号音のポーっとした音になります。振動する往復運動がそれぞれ独自性を持つこと、振動によって起こるさまざまな無駄な動きが独特の音色を形づくります

倍音とは何か?

ピアノやギターといった弦を振動させて音を鳴らす楽器では、音の振動数は弦の長さに応じて決まります。弦の長さに合わない音はすぐに消滅し、弦の長さに合った音だけが生き残ります。その際に、弦の長さを1/2,1/3,1/4という等分で振動した音は制約を受けること無く生き残ります。基本振動数の2倍、3倍、4倍、5倍…というような整数倍の振動成分を倍音と呼びます。

一つ一つの倍音成分は純粋な往復運動で、それらが合わさって全体として複雑な往復運動となり、聴こえる音色が発生します。楽器によって倍音の癖があり、たとえば木管楽器の音色はほとんど奇数倍音だけで出来ています。

一定の音高を持つということは、元となる音(基音)と整数倍の倍音の組み合わせで音は出来ているということになります。

オクターブについて。人類共通の音の区切り。

2つの音を同時に鳴らすことで人の耳には音の協和と不協和の組み合わせが生まれます。しかし、振動数が1:2、任意の音とその倍の振動数を持つ音の組み合わせは違う音高とは思えないぐらい一つの音高として溶け合います。これは人類にとって共通の音程の区切りとして考えられ、振動数が倍の音は桁が一つ上がった同じ音であると捉えられるようになりました。それがオクターブです。

オクターブの中をどういう風に分割するのかはそれぞれやり方がありますが、現在多くの分野で使われているのが1オクターブを12の音高で分けるという考え方です。そして、2つの音の離れ具合を音程(インターバル)と呼びます。