ブルージーなメロディ ロック的なコード進行 実際にどう使っていくのかについて

ブルース音楽を連想させるメロディとは

ブルース独特の導音から距離を置いた音感はロック音楽の発達も合わって爆発的に世界中に広まっていきました。ブルージーとはブルースの音感が影響したもの。ここではブルース的なメロディとはどういうものかについてまとめます。

ブルーノートスケールとマイナー調の借用和音にミクソリディアン♭6を使う

ロック音楽的なコード進行ではブルーノートスケールとマイナー調の借用和音を使っていましたが、ブルージーな要素をより加えるにはミクソリディアン♭6を使います。これはメジャースケールのVIとVIIを♭させたもので、スケールの最後の方だけナチュラルマイナーというスケールです。

ロック的なコードではそれぞれ以下のスケールでメロディを構築できます。
I メジャー、ミクソリディアン、ミクソリディアン♭6
♭III ナチュラルマイナー、ドリアン
IV メジャー、メロディックマイナー、ミクソリディアン
♭VII、ナチュラルマイナー、ミクソリディアン、ミクソリディアン♭6

メロディックマイナーとミクソリディアン♭6は多用せず、スパイス的に入れるとバランスが良くなります。

基本的にはメロディがあってその後でスケールを合わせますが、メロディが思い浮かばない時はスケールから当てはめていくもの。そのため使っているコードとスケールを決めてどの音をメロディに使うのかを先に決めておきます。一度この音!と決めたらそれは最後まで通しましょう。あるコードの3rdを♭させるのであればそのコードの3rdはずっと♭させるといった具合です。

古い時代のブルース的な曲はIIIとVIIの音がコードは♭していないのにメロディだけフラットになる場合があります。ブルーノートが音楽的な訛りである事を起源とするので、これは許容されます。しかしこの逆は不可能で、コードが♭しているのにメロディが♭しないということはまずあり得ません。

刺繍音を使って曖昧なブルーノートの響きを作り出す。

メロディの♭で表されるブルーノートは本来の訛りという観点から見るとキッチリ半音下げるとわざとらしいものになるのは仕方の無いもの。ただ、刺繍音を使ってブルース的なフレーズを作るとキッチリ半音下げたかどうか分からない曖昧なブルーノートを表現できます。

刺繍音とは二つの音に挟まれた装飾音のことです。上にある刺繍音はよほど意識しない限り前後の音の高さに引っ張られます。前後をIIに挟まれたIIIや前後をVIに挟まれたVIIの音が最も自然な(わざとらしくない)ブルース的なフレーズとなります。これには前の音だけ無くして刺繍音から次の音へ下がっていく後ろの音だけと繋がるパターンも見られます(前の音を省略した)。

実際にどう使っていくか ロックの定番コードとの絡み

日本のバンドではイントロやAメロがポップス的でサビだけロック的なコード進行、イントロがロックで中身はまるきりポップスという形が良くあります。

<復習>ロックの定番のコード。
I,♭III,IV,V,♭VII

マイナー調の借用和音であるIVm,Vm,VI♭をロックの定番コードに加えるとポップス的な雰囲気をまとわせる事が出来ます。ロックの定番コードだけだとあっさりし過ぎて物足りない時に使うと良いでしょう。特にVI♭は4度下行に繋がるロックの原則と相性が良く、馴染みやすいです。

ブルーノートスケールで登場するI7やIV7はブルース的な感じを表面に出す効果があります。ブルース的な感じとはちょっと泥臭さを感じさせるものなので、全体の洗練された響きの中のちょっとしたスパイスとして使う箇所を限定して使うと効果的です。

敢えてV→Iのドミナントモーションを使う事であえてポップス的な雰囲気を作ることが出来ます。多くの曲で主和音に向かうときだけオーソドックスなドミナントモーションが使われています。主和音がどれかを明確にする役割があるので曲全体にまとまった感じが加わります。