【コード理論】テンションコードの組み合わせについて

今回もテンションコードについて、その組み合わせの観点から見ていきます。テンションコードについての基本的な話は第1回の記事をご参考ください。

組み合わせて使うテンション

9thや11th,13thなどのテンションノートは組み合わせて使う事が出来ます。9th系と13th系はよく組み合わせられますが、一方で11th系と13th系の組み合わせはあまりみられません。

2つ以上のテンションを使う場合は、ドミナントセブンスコード(V7)上で使うことが多いです。

テンションを使う際は、トップの2音が重ならないように配置します。短3度以上離すことを意識するとよいでしょう。ここで頼りになるのは自分の耳です。響きが気になるのであれば転回やルート音をベースに任せるなど調整を行いましょう。

ジャズなどジャンルによりますが、特にトップの音の重なりには注意をしてください。

テンションコードを押さえるべきポイント

テンションコードは構成音さえ揃えれば成り立ちますが、配置によっては響きの悪い形になります。

そのため、以下の優先順位を意識しましょう。

1,まずは3度と7度の音を押さえる。
2,テンション音、または5度の音を押さえる。半音や全音で隣り合った場合は5度を省略する。
3,トップ音とそのすぐ下の音ができるだけ短3度以上離れるようにコードを転回させる。難しければ長2度は離す。(この時点で片手(右手)だけで押さえられるように調整しておきます。)
4,右手からはルート音や第5音を省略し、ルート音は左手やベースに任せる。
5,11th系や13th系のテンションを使う時は同時に9th系のテンションも入れていく。

低音で複雑なコードを作るとあまり良い響きにはならないので、できるだけテンションノートは高音域で使いましょう。

例えばルート以外の音を左手(低音域)で使いたい場合は5度以上離します。ルート+5度やルート+7度という使い方です。

ジャズなどのジャンルによっては自由自在にナチュラルテンションを入れるので、コードに9th,11th,13thを書いていない事があります。これはテンションを加えるかどうかを演奏者のアドリブに任せている訳です。