クリシェとは 少しずつ音をずらしていくパターンで美しい聴覚的効果

クリシェ

クリシェ(cliche)とは「決まり文句、常套句」という意味から派生して、音楽におけるお決まりのパターンという意味を持ちます。コード構成音のうち大事な部分であるルートと3rdは変えず、飾りに近い5thの音が少しずつ異なっているようにうまくずらして組み合わせる事でセカンダリードミナントではなくとも調性感を保ちながら調整外の音(ノンダイアトニックコード)を使う事が出来ます

クリシェとコードトーン

具体的にはCM7→C7→C6など、4和音において一つの音だけが動いたりする作曲技法をクリシェといいます。変化する部分を繋げた動きはクリシェラインと呼びます。クリシェラインはコード進行の中で目立つ響きとなって聞こえ、演奏者はこのクリシェラインを意識しながら次に動く音を繋げることが期待されます。

本来なら動かないルートや3rdといった構成音を利用することも可能です。

ある特定のコードに対して自由に使える音はコードトーンです。一方でノンコードトーンは直後にコードトーンの支えがあって初めて使える音になります。クリシェでも同様に、次にコードトーンに繋がるのであればノンコードトーンもクリシェの中で使えます。しかしこの場合はノンコードトーンでクリシェが始まる事はあっても、終わるときにノンコードトーンで終わることはありません

クリシェの典型

クリシェでよく使われるのは、

・ルートが下がっていくパターン
・5thが上がっていくパターン

です。全てダイアトニックコードで構築される事もあれば、ノンダイアトニックコードを挟む場合もあります。

クリシェで繋がっているコードを代理コードを使って置き換えることもできます。クリシェはクリシェラインを聴かせることが重要なので、アレンジする場合クリシェラインがぼけないようにしっかりとフォローしてあげましょう(単旋律のパートを追加するなど)。

ノンダイアトニックコードの注意点

ノンダイアトニックコードを使う場合、本来の調のスケールでメロディを自由に作ることは出来ないため、どのスケールで音を組み立てるか意識する必要があります。作曲において、コードを割り当てるときは常に自分がどのスケールの世界を使って音を構築しているのか念頭に置く必要があります。