【楽器法】オーボエ(備忘録的メモ)

今回はオーボエについての楽器の知識をまとめます。学習者のメモなので適宜ご参考までに。

オーボエにはドイツ式とフランス式の2種類がある

オーボエ(Oboe)はドイツ式、フランス式のオーボエがあります。一般的にオーボエはフランス式のことを示します。(ちなみに音源ソフトのビエナスペシャルエディションには両方入っています。)

オーボエの音域と音色について

オーボエがどこからどこまで吹けるのか、しっかりと音域を覚えましょう。

オーボエの音域は中央ドから、一オクターブ半ぐらいと音域が狭いのが特徴です。
A5より上はオーボエらしくない音色になります。(きしむような音がしている。→ラヴェルの「ダフニスとクロエ」をご参考。)
オーボエは、シbが最低音です。

オーボエは構造的に円錐の形をしています。
管の広がり具合はテーパー率で示します。

音色の特徴は鼻にかかった音色で、ソロパートを吹くのに向いています。一方でダブルリードなど、共同作業が苦手な楽器です。オーボエは音が目立ちすぎてしまうのです。

音域は、五線の上に乗っかっているぐらいがちょうどいい感じです。早く動くのが苦手というわけではありません。「シングルタンキング」の曲例のように、早く演奏することも可能です。
ただ、鼻にかかったような音で、音色に特色があるため、旋律を担当させることが多いです。ラヴェル「クープランの墓」など。

兄弟楽器コールアングレについて

兄弟楽器のコールアングレはオーボエよりちょっと音が出ない感じです。

基本的に大きい楽器ほど低い音が出せます。コールアングレはオーボエの個性的な音を低音域に拡張したものです。

オーボエよりも完全5度下の音が出せます。書いてある音の完全5度下で読みましょう。動きに関しては結構早く動けます。
なお、バロックオーボエは木でできたオーボエで、現代のオーボエの音色よりもさらに鼻にかかったような音がするそうです。

オーボエの兄弟楽器は実はたくさん存在していて、野中貿易さん(https://www.nonaka.com/)が扱っているイングリッシュホルンはコールアングレと同じです。ダモーレは短三度下になった楽器で、オーボエミュゼットとバスオーボエは特殊な楽器でほとんど見かけることがありません。

オーボエの弱点

オーボエの弱点をまとめると、

・音域が狭いこと
・低い音域、最低音域にて弱く吹くのが難しいこと。低音部のピアノ、ピアニシモ表現が苦手。
・シbドレミファあたりは、ピアニッシモができないこと

などがあげられます。低音部を表情をつけて演奏したい場合は、素直に兄弟楽器のコールアングレを使いましょう。コールアングレを使う事で低音部も優しく吹けます。

オーボエのハーモニクス(上部吹奏)について

オーボエのハーモニクスは、シbから1オクターブと長二度、ドまでです。(基音はド#~から倍音。)

オーボエはあまり上部吹奏を吹くのには向かない楽器です。
また、低い音域でのピアニッシモがとにかく苦手です。

本当に弱い音が欲しいのならイングリッシュホルンを使いましょう。

和音・コードの演奏に取り入れるとオーボエだけが悪目立ちしてしまいます。和音の背景としてなじむのが苦手な楽器なので、上手くソロパートで活躍させましょう。