今回はメロディをどう手直しすればより良くなるのかについて考えていきましょう。
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順次進行と跳躍進行のバランスをとる
順次進行ばかりで跳躍進行がほとんど無いメロディは無難で地味な印象のメロディになります。まとまりがでますが、面白みに欠けます。一方で跳躍進行を多用すると派手な印象になります。面白みやメロディの特徴を出すことができますが、使えば使うほどまとまりが無くなります。
メロディが地味だと思ったら跳躍進行を取り入れ、動きが激しくてまとまりが無いと感じたのであれば順次進行を取り入れます。
コードトーンの割合で印象は変わる
コードトーンが多いと平和で牧歌的な暖かい感じのメロディとなります。和声的な安定感はもたらされるものの、子供っぽい印象になります。また、コードトーンを連続して使いすぎると跳躍進行ばかりになってまとまりが悪くなります。
ノンコードトーンの割合が多いと怪しげでどこか影のあるメロディとなります。深みや聞き応えが作り出せますが、多すぎると不安定な印象をもたらします。
メロディが子供っぽく感じるのであればノンコードトーンの割合を増やしたり、必要以上に難解でわかりにくく感じるのであればコードトーンを増やしましょう。
同音連続とメロディのタイプについて
同じ音が連続すると、音数の割には情報量が少なくシンプルなイメージのメロディになります。飽きにくくなるものの、メロディそのものの印象が低くなります。ロックンロールはこのタイプです。
一方で同音の連続が無いと情報量の多い濃密なメロディとなります。メロディの印象は強くなるものの、全体を通してそのままだと飽きられやすいメロディとなります。日本の歌謡曲はこのタイプです。
メロディが歌謡曲っぽくなりすぎたら、同音連続の要素を思い切って増やしてみましょう。あっさりし過ぎて印象が薄いのであれば、時々音程の変化を聴かせる部分を作りましょう。
メロディの終止形について
メロディの終わりの形には、その締め方でいくつかの型があります。常にコードとの関係で決まってきます。
完全な終止:主和音の主音をトップにして終わる
偽の終止感:IV,VImなどの主和音以外の主和音を含むコードの上で、主音で終わる。
不完全な終止感:主和音の上で3rdか5thで終わる。
完全な区切り:属和音(V)の上に属音(V)で終わる。
メロディにコードをつける
メロディにコードを付けるときは、出てきたメロディの横の繋がりを考えます。コードトーンでなければならないコードの切り替わりの所や、メロディをコードトーンで持つコードは何かを絞り込んでいきます。順次進行の流れや跳躍進行などでコードトーンを使うべきか、ノンコードトーンでも許されるのかが決められます。最後の長い音符は必ずコードトーンにします。